山崎幹夫の各種センサー

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巨人のダンスや小人のダンス

たとえばジャイアント馬場が器用にダンスをしたとしたらどうだろう。
これは金が取れますね。
フツーではない体型の人間が、その体型を生かしてダンスをする。これは見たい。きっと楽しい。
ジャイアント馬場さんは、そのポリシーからしてダンスは披露しなかったと思うけれど、巨人のダンスを売り物にしたプロレス団体があった。
それはアメリカのWWEで、リング上で踊ってみせたのは、プライドやハッスルにも出ているジャイアント・シルバだ。さらに仲間には、カナダ出身で、かつて大相撲でもちょっとだけ名を売った琴天山こと、ジョン・テンタもいる。
WWEというのは世界でもっとも大きなプロレス団体になっているのだけれど、そもそも見せ物であったという出自を忘れない団体でもある。
日本でも、もはや解散してしまった全日本女子プロレスでは、女子レスラーの試合のあいまに、小人プロレスがはさまれていたことを記憶している人も多いだろう。そして、小人プロレスは、女子プロレスがどんどんシリアスな試合になっていったときも、変わらずにコントのような試合をしていたのだった。
WWEはさらに過激で、片足のレスラーさえもリングに上げている。もちろん、ストーリーは用意されているから、身障者であるその片足のレスラーが、悪者役のレスラーにコケにされ、義足をはぎとられるところから遺恨がスタートし、しかし片足のレスラーがコーナーポストからみごとなフォルムの宙返りボディープレスを披露することによるカタルシスを演出していた。
プロレスはダンスではない。しかし、身体の動きが、それを金を出して見にきた人を納得させ、満足させ、なんらかの情動を引き起こすわけだから、スポーツとダンスの中間に位置する表現行為だということは明白だ。
あ、いま思い当たったけれど、全日本プロレスは、毎年、日本テレビの隠し芸番組の出し物に力を入れていたはずだ。私はほとんど見ていないけれど、そのなかにはジャイアント馬場さんがダンスする場面もあったのではないだろうか。
ジャイアント馬場さんにダンスされては、大野一雄さんも、土方巽さんもかなわないと思うのだけれど、どうでしょう。