山崎幹夫の各種センサー

8mmfilmの情報を提供&映像制作ノートとして始まったが、8mmfilmの死去で路上観察ブログになり、現在はイベント告知のみ

neoフェスト上映のお宝映像とは


neone坐で開催されるneoフェストなる催しで、トーク&お宝映像上映してくれという要請があった。日時は7月8日18時から、トークと上映で合わせて1時間ぐらいで、とのこと。
さっそく「お宝映像」を何にするか考えてみた。
まず最初に思いついたのは『The Musical Box』という作品。これはいくつものありものの曲に映像をつけてみましたという趣向の作品で、選曲とつける映像の内容は杉浦茂が考案し主演もしている。私が担当したのは撮影だが、いちおう共作ということになる。でも、自分のフィルモグラフィーには入れていないし、ほとんど上映もしたことがない。
それで再見してみたのだが、やっぱりつまんねぇー。
杉浦くんの現在を暗示するようなシーンも、杉浦がヨガのポーズを街のなかでしているところぐらいだし、内輪以外にはナンの役にも立たないと判断。
そこで、あれこれ探して(あれこれ探せるだけ未公開のものがあるところが凄いのかもしれないが)1986年に浜松に上映で訪れたとき、あれやこれやとカメラを回してつくった『浜松ブッツン地図』(25分)というやつを上映することにした。これは最初、当時は浜松在住で精力的に8ミリ作品を発表していた平野勝之の作品のなかから、気になったものを平野とともに訪問するという趣向で進む。『狂った触角』のニワトリのピー子ちゃん。『砂山銀座』の「前衛絵画の家」。『人間らっこ対かっぱ』の川。
上映会場(はままつ美術研究所)での光景をはさんで、後半はじっさいに平野とともに浜松の地下水路にもぐり込んでみたり、砂丘に出かけてみたりする。
ただのスケッチあるいは記録になってしまったので、作品としての上映をしなかったのだった。しかし少し編集はしているので、著しくつまらないものではない。前出の平野作品を見ていなくても被写体がおもしろいので楽しめるだろう。
それともうひとつ、中学生のときにつくった『パラドックスワールド』というやつも見せようか。これは全編、逆転撮影したもの。というか、8ミリカメラを逆さにかまえて撮って、現像上がりのフィルムの尻を先頭に映写しただけなのだ。ビデオだとこういう「単純な動きのおもしろさを狙って撮る」ということはない。8ミリだと、コマ撮りしたり、こんなふうな時間の逆転をしてみたりして遊ぶのはなぜだろう。
添付写真は『The Musical Box』のトップシーン。洋風の人形を前に座る杉浦茂