露光計のこと
露光計をつかうことが必須ではない。人を作品によって動揺させるのはあくまでセンス。8ミリはそのフットワークを生かすことも重要な利点なので、露光計できちんと計測しなくてもいい。
とは言え、8ミリに慣れてきて好みの発色を追究したくなったりとか、最初からやりたい映像が決まってきて、そのためにはきっちり計測して絞りを繊細に決定することが必要な人もいるわけだ。
で、私はこの20年、写真の露光計を使用している。ミノルタのスポットメーターMというやつで、ロングセラーだ。一般的にはセコニックのスタデラが値段も安いし出回っているけれど、私は山田勇男『巻貝の扇』の撮影の時、麻生智宏さんに「これ使えるようになって」と手渡されたのがこの露光計。で、これに慣れるともうスタデラには戻れなくなってしまった。それで当時の価格で数万円したけれど、思いきって購入した。それがいろんな人に貸したにもかかわらず、故障もなく今日も元気で使っている。結果的にはトクだった。
唯一の欠点が値段の高い4LR44という電池を使うことだったのだが、このブログに今のところ唯一コメント入れてくれている北山くんが同じものを購入したところ、単三電池使用になっていて、しかし1/50の設定はなくなっていたと思う。けっこうマイナーチェンジしているもんです。
高い電池なのでケチな行為だが、通常は電池を外しています。真ん中にあるのが電池。電池の下にある紙はアンチョコというか早見表で、コマ数に対応するシャッタースピードと、カメラのシャッター開角度による補正値の一覧表(←なんのことだかわからなくてもいい世界)。左に見えているのはこれに入れてウエストポーチに吊るためのもの。正規のものは15年ぐらいの使用で破損したので、フィリップスのシェーバーの入れ物がちょうどぴったりだったので、裏にウエストポーチに通せるような帯を縫い付けて使っている。