山崎幹夫の各種センサー

8mmfilmの情報を提供&映像制作ノートとして始まったが、8mmfilmの死去で路上観察ブログになり、現在はイベント告知のみ

P300を再生する


さて8台のジャンクカメラを何台再生できるか。
それぞれの症状を調べて、まずは部品取り用にするカメラを決める。
さて、1台目から大手術だ。これは電池部分の、露光用電池のフタがどうやっても開かない。たぶん中で液漏れしていて、それが固まってしまっているのだと推測。そこで部品取りカメラから電池を収容するグリップの部分をはずして移植することにした。とくかくネジが小さいので苦労する。構造をさぐりながら関係ないところのネジを外したりまたつけたりと試行錯誤。ようやくグリップが外れる。
問題は露光用電池のリード線をどう接合するかだ。考えた結果、ハンダ付けをすることにした。もともとついていたところではハンダゴテが入らないので、別場所を迂回して結線する。これでテストしたところOK。
2台目は露光計が作動しない。レンズもぐらぐらする。レンズがぐらぐらするのは、レンズを固定しているネジがはずれているからだ。そこで解体してみると、はずれたネジが絞りの動く部分にはさまっていて、それで絞りが動かなかったことが判明。ネジを正しい場所につけて解決。
3台目はモーターが動かない。これはメカが固まっているだけかと推測し、直射日光の当る場所に放置して暖めてみて、さらにはシャッターを押しながらばんばん叩いているうちにふと動き出した。このカメラはもうひとつ、ファインダー内のフレーム枠が外れてしまっている。そこでファインダーを外すと、小さなアクリル板が転がり出てくる。これに接着剤をつけ、慎重にピンセットで再接着する。そうしてファインダーを覗いてみてびっくり。じつは綿棒で掃除するつもりでこれをごしごしこすったのだけれど、そのせいで見事にF値表示の数字が消えてしまった。ははは、ま、いいや。
ここまでで1日がかり。記述してしまえば簡単なことなのだけれど、そこに至るプロセスに時間を喰う。さらにネジが小さいので疲れる。時計職人ってたいへんだったんだろうなぁ。また、ネジや電池部のフタが固まっているので、開けたり閉めたりしているうちに指先がとても痛くなってきた。
ま、このくらいでよしとしよう。ほぼゴミに近いものを再生するので、疲れたけれど、精神的にはエネルギーが注入された感じがする。アッパーな感じになっているので、明日は所沢の路地を撮影したい。