山崎幹夫の各種センサー

8mmfilmの情報を提供&映像制作ノートとして始まったが、8mmfilmの死去で路上観察ブログになり、現在はイベント告知のみ

森田淳壱『Arimation』1982


3月末の福岡での上映会でいろいろ作品を見たわけだけれど、やはり記憶に残るのが森田淳壱『Arimation』ですな。
これ、8ミリフィルムに蟻を多数貼付けた作品。
まあ、ありがちと言えばありがち。とくに新鮮味はない手法です。しかも1982年作品だから、遅いといえば遅い。
しかしもう上映する機会はないんでしょう。現地で、そのことに気づいて、あわててそこらの壁に再度映写して、その画面をビデオカメラで撮っておきました。8ミリ映画でさえ、映写するのがこわいってことで私に映写の役目が回ってくるご時世ですから、これはもう2度と映写機に通ることはないかも、と。じっさい、4分の作品なのに10回ぐらいフィルム流れました。
主宰の宮田さんによると、当時、この作品は「すごい匂いがした」ということです。蟻酸ってやつですね。ところが、それから30年ちかくたって、まったく匂いは消えてしまっていました。蟻さんたち、おとなしく密閉されています。