山崎幹夫の各種センサー

8mmfilmの情報を提供&映像制作ノートとして始まったが、8mmfilmの死去で路上観察ブログになり、現在はイベント告知のみ

内田栄一さんのシナリオ術指南


じつは昨日、「三日月バビロン『ファンタスマゴリア』連想その2」と題して、じつはじぶんのなかでは繋がっている、三日月バビロンと内田栄一さんのことを書いたのだった。
ところが不思議なことに、さんざん使っているブログなのにクリックするボタンを間違えて文章を消してしまった。
気をとりなおしてまた書いた。それが、アップする段になったらフリーズしやがった。
こりゃアレだな。つまりこの話は書くな、ということなんですね。
あきらめた。
しかし、google画像検索でみつけた添付画像がもったいない。8ミリカメラを両手でしっかりとホールドしている内田さんの画像。
なので、昨日書いた話はあきらめるけれど、内田さんの別な話を書こう。
内田さんは「東京ザットマン」という劇団を主宰していたこともあるけれど、私とのつながりは山本政志監督の『ロビンソンの庭』でのこと。
山本政志のはじめての35mm映画ということで、シナリオの書き方を教えてくれた。
フツー、「ハコ書き」と言ってストーリーの流れを小さい紙に書いていって、それを並べて時間経過とか、流れのリズムをつかんでいくものだけれど、そんなことは微塵も教えられなかった。
内田さんがオススメしたことを、思い出して箇条書きしてみようか。
●シナリオは前から書いても後ろから書いてもいい。前から書いていって、詰まったら後ろから書いてみればいい。
●まずは膨らませていっていいだろう。膨らみ切ったと自覚したら、削る作業に入ればいい。
●つねに、いつでもポップであろうとする自覚を持て。
●ラジオを聞くのはやめて警察無線を聞け。
まー、警察無線が手軽に聞けたのは1986年ぐらいまでなので、これは現代ではムリですかね。
このことは書いてもいいだろう。
内田さんが肺癌になって余命いくばくもないと聞いて、お見舞いにいった。
入院している病院の廊下を歩きながら、私は愕然としたのだった。
ここだ。私が「処刑される」と思って、泣き叫んだのは、この病院だ。
頭がしびれるような感覚におそわれた。
そんな状態でひさしぶりに会った内田さんは妙に元気だった。
でもその一週間後に亡くなられたのでした。