山崎幹夫の各種センサー

8mmfilmの情報を提供&映像制作ノートとして始まったが、8mmfilmの死去で路上観察ブログになり、現在はイベント告知のみ

シングル8中止の理由と会の今後の動きかた


昨日の内容をもうちっと詳しく報告しておこう。
まず、非公式ながらフジフィルムと話をした内容の報告がおこなわれた。シングル8廃絶の最大の理由としてフジが説明したのは、フィルムを製造するラインと、現像する設備の老朽化だった。すでに耐久限度がきている。これを一新するには数十億円かかる。したがって、やめることにした、とのこと。
設備の老朽化というのは事実だろう。1992年のコダックのエクタクローム160廃絶にまつわる動きのなかで「それではフジはどうか」とリサーチしたところ「フォーマットをつくったこだわりがあるから続けるつもりである。しかし設備があと15年ほどで耐久限度がきてしまう」という情報が出てきたことも確認されている。
私は同席したわけではないけれど、報告から感じられるのは「フジは断固としてシングル8をやめようとしているな」という感触だ。
私がフジ側の人間だったとしよう。「フォーマットをつくったことの責任をとって製造を続けろ」という訴訟を起こされることが最も怖い。企業イメージと株価に響くから。反対運動の側が消費者団体の後押しを得て訴訟に踏み切ろうとしているとしたら、その前になんらかの対策をして「このへんで勘弁して」という妥結のポイントを設定しなければいけない。
考えられるのは、
●どこかの会社に社員ごと移動させて製造を続ける。つまりフジ公認のサードパーティ製を用意することで訴訟をかわす。フジから切り離すので、その会社にはフォーマットの製造責任はない。赤字になったらやめればいい。
●設備の耐久の限界が近づいているわけだけれど、まだ使える。様子をみて1年とか2年ぐらい中止を延長することで手を打つ。反対運動側も一定の成果を得られたことでおさめてもらう。
●レトロ通販という店舗がうちからリバーサルフィルムを買って、それを加工してシングル8カートリッジに詰めて売っているらしい。一部のカメラでは問題が起こっているようだが、ホントに特定のカメラだけならば、有償で改造を請け負うなどの対策をして(なにしろほとんどのシングル8カメラはフジがつくってるわけなんで)それを代替品としてウチで売ることにしようじゃないの。
●以上のような「妥結点」を用意しておけば万全だと思うが、反対運動の方が「いままでシングル8をつくり続けてくれてありがとうございました。中止ということはパテント放棄ですから、2007年4月から、べつのフィルム製造会社によってシングル8フォーマットの新製品が発売されることになったので、そちらで代用することにします」という方向に行ってしまうと困る。企業イメージに泥を塗られるし、それで株価も下がってしまうだろう。それだけは困る。

なんて妄想してました。
いきなり脱線しましたが、その他のことはまた明日書くことにします。添付写真は6/18で235人になった賛同人リスト。このブログに転載するには分量的に多くなっしまったので、早いうちにつくる予定のHPもしくは専用ブログにて見れるようにしたいと思ってます。宣言文も、私のこのブログからはリンクを貼ることだけにしたいっス。