山崎幹夫の各種センサー

8mmfilmの情報を提供&映像制作ノートとして始まったが、8mmfilmの死去で路上観察ブログになり、現在はイベント告知のみ

『虚港』を思い出す2


添付写真は「ちょっと待ってクダサ~イ」のおじさん。この人は役者さんではなく、東村山で学童クラブ・児童館の職員をしている人だ。私も東村山や練馬区で学童クラブの臨時職員や正規職員をしていたのは、さんざん映画のなかでネタにした。しかしキャリアは合わせても数年、このおじさんにはかなわない。
この人は横井さんといって、あだなは「ヨイコ」。東村山のとある公園で、イベントの準備を一緒にしていたところ、そばをさーっと通り過ぎる今どきの女子高生が「ヨイコー!」と手を振る。横井さんも「おー!」と手を振る。そのまま去っていく女子高生。横井さんは私の方を向いて「よくあるんだけど、いったい誰なのかわからないだにー」と言う。うん、これだっ、とひらめいた。
かつて学童クラブで仕事をしていたことのある男が、援助交際する。女はどういうわけか男が学童クラブで呼ばれていた名で呼ぶ。自分のことを知っているようだ。しかし自分はまったく女が誰なのか思い出せない。
『虚港』の根幹的な設定はこの時できた。