山崎幹夫の各種センサー

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デモンズソウル(PS3)


たいへん評価の高いアクションRPGゲーム。
プレイ時間は110時間ほどでラスボス撃破してクリア。
はい。まちがいなく「神ゲー」だと思います。素晴らしい。
剣と魔法の世界ですが、日本製。なのでじつにじつに緻密につくりこまれています。物語性は薄く、ひたすらモンスターとの闘いにあけくれるわけですが、造形がおみごと。戦闘バランスや突破方法の多様性もきちんと確保されています。ボス戦以外にBGMがないのもいいですね。音楽の盛り上げでごまかしたりしないストイックな姿勢。というかんじでホメればきりがない。

●難易度の高さが指摘されています。アクション(反射神経)に自信のないオッサンとしては、最初「こりゃだめかも」と心が折れまくっていたのですが、クリアした今となっては、そういう人への救済措置がじゅうぶんに施されていたと感じます。まず、最初のエリアが難しいのですが、これは初期設定をしなおして「生まれ」を「貴族」にすることでなんとかなります。私はよくわからず、たぶん多くの人が選択しただろう「盗賊」にしたですが、これは上級者向けのようです。攻略サイトのオススメでキャラを「貴族」でつくりなおしたら、わりとラクに突破できました。
その後の中ボスも初見では「デカいのに素早い、これは勝てない」と絶望的な気持ちになるのですが、ちょこまか動き回っているうちに「こちらは遠距離攻撃できるけど敵からの攻撃は届かない」という「安全地帯」をみつけることができるような仕様になっていて、なんとかなりました。
しかーし。ラスボスはホントに強い。どうしようもないくらい強いので、何回か瞬殺され、心がポキンと折れます。「ここまででやめてもいいでしょ」とか弱気な気持ちが芽生えてきたりします。「でもどうせやめるなら、その前にYouTubeでラスボス撃破動画を見ちゃおうか」と見る。すると「あ、この人、助っ人と闘っているじゃん!」

●そう、このゲームはネット接続に対応しているのでした。そのことは、ゲーム内に他のプレイヤーが床にヒントを書いてくれていたりとか、たまにもやーっとした姿で、他のプレイヤーの動いている姿が見えることで意識されているのだけれど、それ以上のかかわりはつくってこなかった。しかし、あれです。「協力プレイ」ってやつがあるんですよね。いくつか条件はあるけれど、それまで「協力プレイ」をしてこなかった私には、協力プレイをすぐにできるアイテムが30個ありました。ということは、30回、他のプレイヤーに協力を要請できるということなのね。
それで、たぶんこの日本のどこかに住んでいる誰かさんとラスボス戦に挑んだ。ところが、誰かさんとともに撃退されちゃったのですよ。しかも誰かさんはラスボスのレベル下げ攻撃まで受けてしまった。「ごめん、どこかの誰かさん」
でも次の人はベテランさん(簡単なステータスは見える)。ほとんどベテランさんに任せて、私はチキンに遠距離から魔法攻撃のみ。一度、間違えてベテランさんに当ててしまっったりして。
しかし無事にボス撃破し(てくれ)ました。ありがとう。どこかの誰かさん。
いやしかしネットを介しての、どこかの誰かとの協力や対戦って、いまさらながらですがドキドキするもんですね。そういう意味でもへんにチャット(プレイヤーどうしの会話)などないこのゲームはうまい着地点だと思います。
マクドナルドなんかでモンスターハンターに興じている人々の快楽のツボも、ややわかったような気がしました。

●こういうゲームがつくり出せることが日本のゲームクリエーターのレベルが高い証左でしょうけれど、売る側のソニーの対応を知ると、あまり前途洋々とは思えません。ソニーはこういう態度だったそうです。

1、ヒロインがいないからつくれ。
2、難易度が高過ぎるから海外での発売はしない。

ひどいもんです。
1の要求に対して、クリエイター側は女性キャラをつくりました。それが添付画像の右にいるキャラです。これがヒロインです。目が塞がれているのは、おそらくはなんにもわかってくれないソニーへの揶揄ではないかと思うのですがいかがでしょうね。ちなみに名前は「火防女」。2ちゃんゲーム板では「かぼたん」との愛称がつけられました。
ソニーは海外発売はしないとのことなので、北米ではアトラスが、ヨーロッパではバンダイナムコが発売したそうで。ソニーの思惑ははずれ、そこそこ売れたそうです。