山崎幹夫の各種センサー

8mmfilmの情報を提供&映像制作ノートとして始まったが、8mmfilmの死去で路上観察ブログになり、現在はイベント告知のみ

浅川マキDVD再始動


このブログ開始当初に書いた浅川マキの17年前から13年前の映像を中心にしたDVDが、しばらく停滞していたのだけれど、再度完成へ向けて動くことになった。
編集はほとんどてきているのだけれど、最後のつめの部分で、浅川マキ本人にためらいがあるようだ。そこで、大部分のカメラマンをやった私が、最後の編集オペレーターとして参上することになった。
「どこに行けばいいの?」とマキさん。「いえ、私が全映像データを入れたノートパソコンを持ってそちらにうかがいます」と私が答えると、「???」さっぱり理解できていない様子。ま、そりゃそうだ。この作品、最初に私がつないでみたのが13年前のことだった。その時は東芝EMIに、しばらく貸してもいいビデオ編集機があるというので、車で東芝EMIスタジオまで行って、よっこらしょと編集機セットを積んで自宅でいじくっていたものだ。しかしメディアはVHSなのね、業務用デッキだけれど。そしてもちろんリニア編集ですよ。モニター2台を見ながら、手元のコントロールパネルの大型のつまみをひねって、「ここからここまで」を指定して、アタマから順につないでいく手法だった。なんと野蛮なっ。ビデオにおける暗黒大陸な時代ですな。ってそれは言い過ぎか。しかしまだビデオがフィルムの敵ではなかった時代でした。
だから、ノートパソコンに2時間分の映像がラクラク入れられて、基本的なエフェクトもかけられるし、文字もいくつものパターンで入れられるということをマキさんに説明すると「ぅわぉ!」と喜んでいた。この人、ほんと、新しもの好きなのに感性はアナログ指向なのね。あと、本を読んだりして知識人的な素養があるところなど、おなじ「あ」のミュージシャン、そう、あがた森魚さんと共通するところ多数あり。
それはともかく。
今度こそ順調に進んで、発売にこぎつけるといいのだが。