山崎幹夫の各種センサー

8mmfilmの情報を提供&映像制作ノートとして始まったが、8mmfilmの死去で路上観察ブログになり、現在はイベント告知のみ

『浅川マキがいた頃-bootlegg-』編集開始

編集開始と言ってもほとんどできていると私は思っている。マキさんの好きなように仕上げればいい。そこでカバンにiBookと先日落札したキヤノンのDVカメラ、各種接続ケーブルを放り込んでマキさんの住むマンションへと出向いた。出張編集マンです。
予想したことだが難航する。まず、このブログを読んでいる人は私がほとんどビデオの編集をしていないことは先刻承知でしょう。そう、使い慣れていないのですワ。いまこのパソコンに入っているiMovieは「2」だとばかり思っていたら、なんと「4」じゃないの。「3」はどうしたんだ、と思ってしまったほど。さらに、つなげてみると「ごめん、わがまま言っていい」と変更されることが頻繁に起こる。ま、音楽だって練りに練ってつくっているわけだから、そんなもんだと思うけれど、さきほどまで言っていたことを全部ひっくり返されると、さすがに少々「ムムゥ」と思う。
タイトルは『浅川マキがいた頃』で決定。まるで本人がもう故人であるかのようなタイトルだけれど、これはこれで含まれたニュアンスが浅川マキっぽくていいと思う。しかしいきなり副題「bootlegg」とつけてきたのは混乱した。これは「非合法」とか「密造」という意味だ。音楽の世界では「海賊版」のことをこう言う。これは映像作品だから、まるで「裏ビデオ」という意味のタイトルになってしまう。
以前、日本酒を自主製作していた頃、私は肩書きを勝手に「日本酒密造家(undercover sake-maker)」にしていた。しかし英語で育った知人から「それはちょっと変な感じがする。sake bootleggerがいいのでは」と言われたことがあった。そのことを思い出す。
なお、bootlegではなくbootleggとgを重ねているのは、ドラムのセシル・モンローの言うことに従ったまで。マキさんからの電話に「おれを辞書替わりに使わんでくれ」というセシルの嘆きが聴こえたような気がした。
こんどこそ完成、発売にもっていきたいものだ。