山崎幹夫の各種センサー

8mmfilmの情報を提供&映像制作ノートとして始まったが、8mmfilmの死去で路上観察ブログになり、現在はイベント告知のみ

『1991年の北海道廃墟めぐり』『居酒屋張々の夜』完成


2作品とも編集ができた。
『1991年の北海道廃墟めぐり』は28分の長さにまとまった。これは『プ』のときのロケハンビデオ(8mmビデオ)から、これはと思う部分を抜き出してつないでいくだけだったので、10時間ほどあるもと映像を観て、つまんでいくだけで終了した。
『居酒屋張々の夜』の方は、もと映像は90分。
ひさしぶりに見返してみて「うん、これはかなり難問だな」と思った。ミもフタもない言い方をすると、ただ居酒屋で飲んで盛り上がっているだけの映像だからだ。
いくら山崎陽一さんが「俺の人生で出会った居酒屋のなかで最高」と言っても、そして自分も心のなかで「あそこはこの銀河で最高の居酒屋だし」と思っていても、それがこの映像を観た人に伝わらなくては一文の価値もない。価値のないものをお金を取って上映するのは失礼だ。
そういう意味で「難問だ」と思ったのだった。
それでうんうんうなってごろごろ転がり回ったり、手当たり次第にLPレコードやCDを聴いたりした。(映像の編集で煮詰まった時には、いつもそうしている)
そうして友部正人の『密漁の夜』を聴いたときに「ああ、これだ」と解決に至ったのだった。
編集して15分になった映像の最後につけてみた。
あまりにしっくり来すぎていて、北海道の田舎町のへりの方を夜歩いていると、そのままふと銀河に足を踏み外してしまうような、鈴木翁二の漫画のような気分がぐいぐいこみ上げてきて、つい、おいおいと泣き乱れてしまった。