山崎幹夫の各種センサー

8mmfilmの情報を提供&映像制作ノートとして始まったが、8mmfilmの死去で路上観察ブログになり、現在はイベント告知のみ

新作のための撮影その2


撮影をはじめて思い知ったことだが、30年も経過してしまうと、まったく同じ場所で同じカメラポジションで撮っても、周囲の景色が一変してしまっているせいで、わざわざ同じ場所で撮る意味がなくなってしまっていることも多い。
というわけで、どこだかわからない場所はホントにわからない。ストリートビューでも無理だ。
そんなふうに「どこだか不明のカット」があり、しかしよく画面内を見ると「寿司勝」という看板が。そして店の前には「平野整形外科」という看板が電柱に貼付けられている。
調べてみると「平野整形外科」は志木市本町にいまもある。電柱にその病院の看板があるということは「寿司勝」も志木市の可能性が高い。そのいつくか前と、いくつか後の、場所が判別できたカットから考えて、志木市の、志木街道よりも北側、国道463号よりも南側だと思われる。
「そうだ!」
ゼンリンの住宅地図ならば、店の名前まで書き込まれている。東村山の図書館だと1975年のものから保存されているので、志木市ではどうだろうか。
最近はネットで図書館の蔵書が調べられる。調べてみると、いちばん古いもので1984年ものから志木市の図書館に保存されていることがわかった。8ミリ映像の方は1979年だから1984年ならば、少なくとも「寿司勝」は存在している可能性が高いだろう。調べてみる価値はある。
そこで出かけて館内閲覧。ローラー作戦とつい私は言ってしまうけれど、ていねいに調べていくと、ありました!
その場所に行って撮影完了。すでに「寿司勝」はなくなっていて、右の方の「関東スーパーマーケット」も存在しない。さらに左の方の「坂下橋」の川がふさがれて遊歩道になっている。さすがに31年の歳月っスね。