山崎幹夫の各種センサー

8mmfilmの情報を提供&映像制作ノートとして始まったが、8mmfilmの死去で路上観察ブログになり、現在はイベント告知のみ

DEEPメガトントーナメント一回戦(2008.3.29)


DEEPは格闘技イベントの主宰団体だ。そこが「体重100kg以上限定の総合格闘技トーナメント」を開催している。
その第一回が本日のスカパー無料開放デイにサムライTVで放送されたので観たのだった。
格闘技にはあまり関心を持てない私のアンテナにひっかかったわけだけれど、予想はズバリ的中した。
ここにはプロレスが忘れかけてしまったものがある。また格闘技側にかすめとられてしまっていますな。
画像は馬場口洋一vs鶴亀金太郎の一戦。ともに体重150kgぐらいある超巨漢。馬場口はもと相撲の力士で「若翔洋」で活躍していた人。
相撲の人って、本名はいたって平凡なことが多いけれど、若翔洋は本名が馬場口ですかー、イケてます。対戦相手の鶴亀はもちろんリングネームなのだろうけれど、なかなかいいキャラです。プロフィール調べようとしたのですが、このリングネームではちょいと困難。フリーらしいのですが、何者?
何者よ?と思う感覚。これ、一時代前のプロレスの重要な要素だったものですよね。ちゃんとワーキングビザを取得して海外からやってきたりするのだけれど、いざリング上では得体のしれない怪人になるわけで。
「アラビアの怪人・ザ・シーク」もデトロイトから来るわけだし、ウガンダ代表としてIWGPに参加のブッチャーはジョージア州から来るわけだし。
ま、そこらへんはファンタジーってことで、ひとつ勘弁。
そんなふうにやってきたら、いつの間にかプロレスは衰退しているという現実。
ファンタジーとリアルを使い分けするのが冴えたやりかただと思ったのだろうけれど、そうではない。ファンタジーとリアルの間には空白の領域がある。そこをうまく使わないといけないのにねー。
それにしても、100k超の巨漢が技術もへったくれもなく、巨大な腕を振り回して殴り合うのを見るのは楽しい。
高揚します。シンプル・イズ・ベストの法則。
強烈にスピーディーな攻防が生み出す美しさもあるだろう。
女子プロレスに代表される情念の発露の凄みもあるだろう。
格闘技術を極めることで生み出される美学もあるだろう。
頓知やお笑いの追求もあるだろう。
しかし、巨体と巨体がぶつかり合うときに生まれる迫力は、格闘の原点であり、文句なしに観客を説得さえることができるのだということ。それを忘れてはいけないのでしょうね。