山崎幹夫の各種センサー

8mmfilmの情報を提供&映像制作ノートとして始まったが、8mmfilmの死去で路上観察ブログになり、現在はイベント告知のみ

えっ!アナログレコードでリールをつくる?


例によって1日1本から2本ぐらいのペースで、スカパー260chのシネフィルイマジカで海外の短編映画を見ている。
本日見たブラジル映画(2002年/12分)『ホセさんの映画館』というドキュメンタリー映画で、おもしろいシーンがあった。
ホセさんはクズ拾いを生業としている貧乏人。しかしもらった16mm映写機と廃棄処分寸前の映画フィルムを揃えて、ちいさな「映画館」をつくり、近所の子どもたちに無料で映画を見せている。
「映画もつくろうと思っているんだ」と、チラリと8ミリカメラが映ったりもする。これも拾いものらしい。
私が「あっ!」と思ったのは、添付画像のショットだ。
ホセさんが持つ赤いリール。これ、なんとLPレコードを改造してつくった16mmリールなのだ。
おおっ、素晴らしい。こんな方法があったとはっ!
LPレコードをたくさん持っている人はわかるだろうけれど、最後の方(80年代なかば以降)になるにつれてレコードは軽くなる。それでも重いものだから、よく見るとホセさんのリールも側面に穴をあけている。
しかし、これを応用して、たとえばドーナツ盤を使うというテはどうだろう。芯の部分は、私がアクリル板を使ってやったように、現像上がりでついてくる50ftリールを接着してしまえばいい。どうです、いけそうでしょ。みかけ的にも面白いと思う。
8mmのリールは600ftまではまだ売っているけれど、かつての4倍ぐらいの値段がしていて、かつての値段を知っている私としてはうんざりしていた。その解決方法として、こまめに街の写真屋さんを、みかけるたびにずうずうしくデットストックの有無を問うという作業をしていて、今では段ボール箱ひとつぶんたまってしまったのだけれど、いますぐ8ミリリールが必要だ、とか、ちょっと変わったものがいいという人には最適のアイテムかもしれない。
アクリル板だと1000円かかってしまうし、丸く切るのが難しくて不格好になってしまう。その点、レコードならきれいに丸いわけだし、タダかせいぜい100円で入手可能だ。ブラジルの知恵に脱帽しました。