山崎幹夫の各種センサー

8mmfilmの情報を提供&映像制作ノートとして始まったが、8mmfilmの死去で路上観察ブログになり、現在はイベント告知のみ

佐々木友輔『affinity」石塚つばさ『sign』


上映会に行ってきました。
佐々木作品は、手渡された解説を読まずに見るとレズものにしか見えない。たんたんとした会話によって成り立っていて、若い女神経症的な世界なんだけれど、まだ表現力が追いついていないもどかしさがあった。私はなぜか吉田喜重監督作品のノリを思い出した。神戸で見た作品や、イメフォでの個展でみた新作でもそうだったけれど、映画的なはったりはかましたくない指向を持っているようだ。すぐに成果は得られないだろうけれど、その意思はいい。はったりだけで成り立たせようとしていた私の学生時代の製作態度とは対極にあるのかもしれない。
石塚作品は、妙にホラー調だ。白い液体のなかに揺れる髪の毛。これだけでゾクゾクくる。さらに民家の外からドンドン叩く音が増幅していくところも、音のつくりや映像のつくりがいい。物語を捨てたホラー映画っぽい感じが、だらしないシュールレアリズム映画とは別の緊張感と快感をもたらしてくれる。しかし、後半、戸外に出てからテンションが下がった。戸外にある自然のものたちにちょっと押されてしまった。これを押し返せると凄いんだけどなぁ。
上映が終わったあと、佐々木くんの好意で、フィルム文化を存続させる会のアピールをさせてもらう。
ところで、『8ミリ映画制作マニュアル2006web版』を、ムエン通信の「8ミリ救援センター」のあった場所に丸ごと入れました。これからはこちらをご利用ください。
ついでに路地も「足立区2、荒川区板橋区」をまとめて更新。こっちも画像はすでにあるんだから、さっさとやっつけてしまいたい。