『往復』シリーズの最後になる『往復V』をどうシメるか、あーでもない、こーでもないと、脳内で悶々としている。10月にラ・カメラで公開することに決めたので、今月中には決着をつけなくてはならない。
『往復』の終わり方には、3つのパターンがあることは明白だった。山崎が死ぬ。山田が死ぬ。シングル8が死ぬ。この3パターン。このうち、もっとも確率が高いのがシングル8の死だと前々から思っていたわけだけれど、どうやらそうなりそうな雲行きだ(まだ決着がついたわけではないけれど)。
これまでもこのブログで『往復V』についてはあれこれ書いてきたけれど、そのすべての案を却下しているのが自分の現状です。『往復V』は途中、かなり激しいものがあるので、シメがとても難しい。その激しくほとばしったものをさらに激しく震わせて終わるのか、それとも沈静化させて終わるのか、さらには、そのどちらでもない場所にたどりついてみせるのか。
なんとでもなる。しかし自分はどうしたいのか。シングル8よりも長く生き延びてしまいそうな自分を、どういう場所に落ち着けたらいいのか。
まだまだ迷う。でも、この迷い、ためらい、おびえ(「待て、そっちに行ったら危険だ」と自分に呼びかけるようなやつ)、などなどのもろもろ感情が、作品にとっての「醸成」につながるのだろう。