山崎幹夫の各種センサー

8mmfilmの情報を提供&映像制作ノートとして始まったが、8mmfilmの死去で路上観察ブログになり、現在はイベント告知のみ

星の爆発→あがた森魚→稲垣足穂


宇宙論の本を読んでいるとやけに「恒星の爆発」という言葉が出てくる。そうすると、幻聴のようにして、私の耳元であがた森魚の「スターカッスル星の夜の爆発」が聴こえてきてしまう。ブンブンとうるさい。ついでに私を「みきおちゃーん」と呼ぶあがた氏のニコニコ顔が浮かんでくる。うざいわけではないが、なにかを邪魔しているような気がする。
ならばそれを突破するためには、稲垣足穂に踏み入るしかないだろう。そこで「スターカッスル星の夜の爆発」の原作である稲垣足穂の『星澄む郷』を読んでみることにした。図書館に行くと閉架ということで、またしても借り出しに出かけることになる。
予想では60ページぐらいの話のはずが、『稲垣足穂大全6』を開いてみると、なんと4ページ半しかない。それでも内容はじつに濃い。
それでようやく、うずまきの果ては銀河ではなく、宇宙の構造そのものにまで到達しなくてはいけないことに気づいたのだった。当りまえのことだった。想像力が弱っていたのだろう。宇宙のかたちは、渦巻あるいは螺旋なのだ。それでよし。作品的には。