山崎幹夫の各種センサー

8mmfilmの情報を提供&映像制作ノートとして始まったが、8mmfilmの死去で路上観察ブログになり、現在はイベント告知のみ

録音完了で3本とも完成


さしたるトラブルもなく録音(DVに入っている音をフィルムに録音する作業)は完了。
添付写真のような感じ。左が8ミリ映写機のフジSD20。右がDVカメラのパナソニックDE3。
フィルムに録音するってことが、言葉で説明してもピンとこない人が多いような気がするので、かなりくわしく記述しておこうか。
DVカメラの音声ライン出力を、8ミリ映写機の音声ライン入力につなげる。DVカメラからの出力はピンのステレオ、8ミリへの入力はミニジャックのモノラルなので、そのように変換するコードとアタッチメントでつなぐ。これは入手困難なものではないが、面倒なら左か右だけの入力でべつに問題はないだろう。
さらにもちろん、ステレオ録音できる映写機(フジSD25、エルモGS1200、サンキョー808ST)を持っていればステレオ録音することも可能だ。私はエルモGS1200を所有しているが、エルモの映写機は全般的に録音性能が悪いという印象を持っているので、ここ15年ぐらいは録音はフジの映写機でやっている。
さて、写真のように、ビデオの液晶モニターの画像をみながら、せ~の、で合わせてビデオを再生しつつ映写機も録音モードで動かす。フジのSD20と25は、水晶制御で再生のスピードは正確だ。べつにどの映写機であろうとも、簡易テレシネした映写機と、録音する映写機がいっしょなら、まずズレないもんだ。
あと問題はレベル設定かな。デジタルの音声録音ではMDなんかがメインになってきているので、0デシベルを越えないように録音するようになっているが、8ミリはカセットテープと同じく、一番大きな音が0デシベルを越えるような設定が正解。ま、これも、たとえばフジSD25を入手したとしたら、捨てフィルムを使って、いろいろと録音の練習をしておくべきことだろう。そういうことをしないでいきなり私のところにメールしてくるという人が多いけれど、それはこの時代だからしかたないと思っている(でもたまにはムッとするけれど)。
さて『スターレーンをめぐる円周軌道』は一発でフィルムへの録音ができた。確認のためにさらに1回、映写してみる。問題はなかった。というわけで、この作品については、まず現像ができてきた段階でラッシュフィルムを1回映写してみて、その記憶をもとに編集して2回目の映写、手直しして3回目の映写したものをビデオに撮って、その簡易テレシネ映像に音をつけた。そして4回目の映写で録音、ぱっちり決まったので、確認のために5回目の映写して、問題なかったので完成。つまり、完成までに5回だけしか映写機を通していないのだ。最初の上映がそのフィルムにとって6回目の映写ということになる。
ちょい自慢話めいてしまったけれど、8ミリで作品をつくり、8ミリのままで上映する時は神経質なまでにフィルムが映写機を通る回数を減らすことは大切なことだと思う。とは言っても速攻でどうにかなるものではなく、時間をかけて脳内ノンリニア編集の回路を鍛えることでしかないわけだが。
ところで添付画像は『富士山へ飛ぶ夢を見るまで』の一ショットだが、ラーメン店のノレンが映ってますな。じつはこれ、けっこうグルメ映画でして、映画内にうどん店2軒、ラーメン店5軒、日本酒の蔵元2つ、自家焙煎コーヒー店ひとつが紹介されているんです。