山崎幹夫の各種センサー

8mmfilmの情報を提供&映像制作ノートとして始まったが、8mmfilmの死去で路上観察ブログになり、現在はイベント告知のみ

音楽自作への試み2

(下から続いてる感じで)
ようするに音楽を突出させたくはないという気持ちがある。あくまで映像が主体であり、音楽はサポート。だからメロディにあたる部分、つまり観客の感情にじかにアクセスするところは映像が担っているので、音楽はリズムとコードのみでかまわないという発想があるのだ。
だから「音楽ツクール」はちと私の目的とはズレていたことが判明した。
ではどうしよう。
パソコンの音楽作成ソフトはたくさんある。なかにはマイクに向かって鼻歌をうたうと、それを音符にしてくれて、あとはリズムと伴奏を自動でつけていっちょあがりということができるソフトもある。しかも3000円ぐらい。だがそれはウィンドウズ対応ソフトなのね。私はマッキントッシュ(iBook)です。
では無料でなんかできないかとベクターで探す。これまたいろいろあるけれど、MacOS9対応のものばかり。私、勝手にOS9が立ち上がるのが不快で、入れてません。そういうわがままを押し通しつつ、無料で簡単なキーボードソフト「SHAKU」を発見してダウンロードする。これは道具として使える。
で、世の中には「ループサウンド」というものが多数流通していることを知る。データCDも数多く発売され、無料で公開されているものもたくさんある。「ループサウンド」だから、音楽が無限にループしている。ドラムとベースだけでなく、人の声や電話のベルなど、さまざまな音源を使っているものもある。これらを組み合わせてとりあえず作ってみようかと思う。
書き忘れていたが、来月上映の作品のうち、すでに神戸と東京(国際フォーラム)で上映したことのある『ロートレックの路地』はエジプトの有名歌手、ワルダのCDから曲をいただく。『富士山へ飛ぶ夢を見るまで』は、昨年あたりにネットで偶然ひろった無料公開している音楽を使うことに決めている。これは餃子を街頭で売っている音に、リズムをくっつけたもの。
だから今回つくるのは『武蔵野ブラウン運動』と『スターレーンをめぐる円周軌道』の双子の作品。どちらも10分以内におさまる作品なので、即興的に音をつけていくことも可能だろう。
ところで「ループサウンド」以前に、私はまったく同じことをして音をつくっていた。たとえば『VMの歩行』では、CDの音楽の一部分だけを繰り返し再生する機能がCDデッキ(NEC816)についていたので、数秒ほどの繰り返しをえんえんとやって、そこにYAMAHAの安いキーボードで単純な音をかぶせたものをつけたのだった。
しかしこの方法だと、ループはするけれど、間にちょっとだけ音の空白が生じてしまう。そこで、MDデッキをつかって、CDの中の数秒だけを繰り返し繰り返しつなげて録音し、それだけでは単調なので、カセットテープ時代のマルチトラックレコーダーを使ってピッチコントロールをほどこしたのが『グータリプトラ』で頻繁に出てくる風の音なのだ。
まあ方法はいろいろある。
なんとなく方針は見えてきたので編集にとりかかろう。