山崎幹夫の各種センサー

8mmfilmの情報を提供&映像制作ノートとして始まったが、8mmfilmの死去で路上観察ブログになり、現在はイベント告知のみ

コダクローム40の特質

コダクロームの発色を鮮やかと昨日書いた。それにこれまでさんざんそうしゃべってきた。しかしそれは間違いだったようだ。ここに自己批判します。
正確には「独特」なんですな。鮮やかなのはフジの方でしょう。確かにそう。とくに赤の発色が濃すぎるほどに濃い。これはきっとビデオは赤が苦手だというところを突いたチューニングなのかなぁ、と思ったりして。ちょっと場面によっては困るほど赤が突出してくれます。
さてしかし問題はコダクローム。そう、たしかに「鮮やか」という形容は間違いだ。シングル8ユーザー歴の長い私のミス。言えるのは「暖色系」ってこと。記憶色とは違う、光をあびたものがみな暖かいかんじで発色する。思い出してみよう。坂本崇子の『耳のあたり3cm』だったか、電車のなかで、向かいの席に座る親子を凝視する長いショットがある。逆光の暖かい発色がじつにきもちよく、この作品のもつ体温みたいなものを決定づけるショットだった。あれがコダクロームの特質が最大に発揮されている例なんだろう。