スターレーン遠景
家の北側の窓から見える風景のなかに、はるか遠くにポツンとボーリングのピンがある。
所沢のスターレーンの建物屋上にある造形物だ。それをズームして撮る。さらに超望遠レンズでも撮る。ここに貼付けた画像はデジカメの最高設定画質で撮って、それをトリミングしたものなんで画像は荒くなっている。でも真ん中にそれがあるのが確認できるでしょ。
そこからスタートして、武蔵野大地をブラウン運動のように視線をさまよわせたのがこの前に作った(というかまだ現像に出しただけだが)『武蔵野ブラウン運動』という作品。その次の作品である今回の作品も、まったく同じショットで始まることになる。しかし今回はコンセプトがまったく異なる。この所沢スターレーンの屋上のボーリングのピンを中心にして、円周運動をしてみようかと思う。
かつてタイトルを今ど忘れしているが伊藤高志作品で、池袋サンシャインビルを中心にぐるぐる回る作品があった。コンセプトはいいんだけれど、イマイチ強烈に心と記憶に残ってこないのは、どこからでも見やすい高層ビルを被写体に選んだからだと思う。だからこそこれですよ。所沢スターレーン屋上のこのピンは、建物的には6階ぐらいの位置にある。これが見える場所を見つける困難さは時間と行動で打破するとして、この写真のように上下左右にいろんなものがあってほしいわけだ。私の家からでさえ、左のけやきの枝が伸びてくると見えなくなってしまうわけだし。
目標として18か所見つけ出せればいいかと今日考えた。その数をこの作品成立の目標値をしよう。
今日からスタートしたわけではなく、すでに『武蔵野ブラウン運動』撮影で2か所は見つけてある。さらに先日、コンセプトを吟味しながらうろついてさらに3カ所発見した。スターレーンの東に大きなマンションがあるのと、北側が所沢繁華街で、東と北の方向からの遠景が望めないのが痛いが、ま、なんとかなるでしょ。
本日は『武蔵野ブラウン運動』のもひとつ前の作品、『富士山へ飛ぶ夢を見るまで』の最後の部分になる再撮影部分を撮影した。それまでの映像をマイネッテ(マイネッテが一番クリアーなので)のヴューワーにかけ、ZC1000にクローズアップレンズをつけて、1コマを3~9コマにのばして35秒ぶんぐらい撮影した。ま、このぐらいでいいでしょ。
ここにつけるナレーションはこんな感じかな、
「ああそうかと俺は思い当たる。鳥になっているから脳みそが単純だ。だからわかったんだ。あれら現実世界にある具体的なものたち、それが記憶として脳のなかにしまいこまれ、配列される。それらが醸し出すものが距離なんだな(すぱっと終わる)」
今撮っている作品、その前の作品の映像の再撮影やら編集、録音と、あれこれ入り乱れて混乱させてしまいますが、あくまで「ノート」ということで勘弁。それ以前にも「制作ノート」は個人的につけていたのですが、パソコンがクラッシュしてぜんぶ失われてしまいました。バックアップしてませんでした。ま、そんなことがあったので、ブログというかたちで残していこうと思ったわけです。