山崎幹夫の各種センサー

8mmfilmの情報を提供&映像制作ノートとして始まったが、8mmfilmの死去で路上観察ブログになり、現在はイベント告知のみ

ニーアレプリカント(PS3)


アクションRPG
プレイ時間は35時間ほど。4つエンディングがあるのだけれど、4つとも見ました。おまけ要素(クエスト、釣り、植物栽培)はほとんどやっていません。

人体に黒い文字が現れるという病が流行っている遥かな未来。この「文字」が皮膚の上をうにょうにょと動きまわるのよ。
それと、序盤で主人公の「仲間」として、一冊の本が加わる。本が空中浮遊してついてくるという設定で、しかもよくしゃべる。(添付画像の左上にいるのが「白い本」)さらに、途中で敵で「黒い本」というのが出てきて闘ってしまったりする。
この2点から、俺はものすごく期待しちゃった。そこまで期待しちゃいけないとは思ったのだけれど、やはり、書かれた文字が世界を創世して、新たな物語を生み出すという、ボルヘス的な展開を期待しちゃうじゃないですか。
で……、そこらへんはやはり、あまり期待しない方がよかった。

全体的に「若い人が創っているなぁ」と思った。物語が硬い感じ。生硬ってやつか。でもそれはそれで悪くはない。
とくにラストダンジョン。
普通、ボスの待つラストダンジョンの奥深く入っていくほど「この世の者ではない」感が強まっていく、そういう造形がなされているものだけれど、この作品はそうではない。その、まるで夢から醒めていくような感覚は見事だった。

4つのエンディングについてちょいと説明を。
最初のエンディングは、普通に進めていって見れるエンディング。
2周目を開始すると、主人公のレベルやアイテムは維持されたまま、物語の中盤からスタートする。
そして、そこから終盤までの中ボスに関して、補足エピソード的なムービーが付け加わる。エンディングも敵側の視点に立ったものになる。
3周目は、とくに新たなムービーはなく、エンディングの直前で選択肢が登場し、これで3つ目のエンディングなのか、4つ目のエンディングになるのかが決まる。
3周目のラストダンジョン直前でセーブしておけば、3つ目のエンディングを見たあとに、そのセーブデータから再スタートして4つ目のエンディングを見ることが可能だ。個人的な感想では、3つ目は飛ばして、いきなり4つ目でもいいかと思う。
斬新だと思ったのは、この4つ目のエンディングのあとのこと。
それまでの全てのセーブデータが強制削除される。
さらに、再度、しょっぱなから始めようとした場合に、削除されたデータの主人公の名は使えない。
つまり「ロスト」しちゃうわけだ。これはなかなか。和製RPGではあるけれど、ぬるま湯ではなくていい。