山崎幹夫の各種センサー

8mmfilmの情報を提供&映像制作ノートとして始まったが、8mmfilmの死去で路上観察ブログになり、現在はイベント告知のみ

『夜のてのひらの森』さらに撮影


前々から紹介している「学童標識」を今作で使うことにしました。
私にとっての感情のしこり(心理学用語でのコンプレックス)物件です。
このブログで紹介したもののほか、いつかは映画で使おうと思っていたので所在地はメモしていました。なのでわりと速攻で22個の「錆びたり退色したりしている学童標識」を撮影したのでした。たぶん、22個あればじゅうぶんでしょう。
「…俺は…妹を…救えなかったんだよなぁ」とつぶやいてみました。
私じしんの感情のしこりについては謎です。
4歳離れた私の妹は存命ですし、小学生のときに私の不注意で交通事故に会ってしまった、ということもありません。
ホント、何なのだろう。
兄だから、親からは妹の面倒を見るようにしつけられていました。そのときに「もし、自分の不注意で妹に大けがでもさせてしまったら、取り返しがつかない」というおそれが心のなかにあるのだと解釈するのがフツーな考え方でしょう。
でも、P・K・ディックっぽいストーリーだったら「記憶が改変させられているのだ」ということになるでしょう。むしろ、親のしつけのきびしさによるしこりではなく、ディック小説によって生まれたしこりなのかもしれません。
ま、そんなことはともかく、このつぶやきによって、作品のなかでは撮影者である自分(役名もあります。ルカニアイヌ語で「水銀」)が、ヒロインに対して妹のイメージを重ね合わせていることが示唆できればいいわけでして。