黒糖焼酎/朝日・壱乃醸
720mlで1550円とやや高めの品。
しかしフタを開けたとたん、たちのぼる香りに驚きました。瞬間的と言ってもいいほどに、魅惑的な香りが広がったのです。
味も芳醇。ただ香りが強い、味が濃いだけではなく、洗練されていると感じました。味を構成するパーツのひとつひとつが、それぞれきれいに設置されている、という印象です。
つまり、あまり黒糖焼酎になじみのない人には、まずこれを飲ませてみるのがいいかもしれません。それだけの端正な魅力があります。
いちおう、ネットでのインプレなんかも調べてみました。
すると見つかったのが、この酒の杜氏さんが、奄美のとある酒屋店主にあてた手紙(メール?)に、こんなことを書いていたそうです。
「大きく羽ばたき、全世界を飛びまわる焼酎となるように想いを込めて・・・。」
なるほどねぇ。
この酒、外国人にもウケるでしょうね。
日本酒やその他の焼酎と異なって、黒糖焼酎はラム酒と原料が同じですから、そのぶん外国人にとっても間口は広いわけです。
奄美群島が、アイラ島みたいな位置にのしあがったら楽しいじゃないですか。
ああ、妄想が膨れ上がる。
そうして、アイラモルト巡礼の旅をするように、外国人の黒糖焼酎に魅せられた人々がやってくるわけですよ。やってきて初めて、黒糖焼酎はアメリカ軍がこの島を占領したことが誘因になって普及したということを知ったらおもしろい。