PKD『ライズ民間警察機構』
これは創元文庫。サンリオSF文庫で出たときは『テレポートされざる者』というタイトルだった。ディックの死後、改稿された原稿が発見されたためにタイトルを変更して出版されたものらしい。
改稿されたものの、つじつまの合わない部分があったり、結果的に説明がはぶかれてしまったところが多くて、小説的結構をしてはハチャメチャ。しかしそこがディックらしい。
主人公の幻覚シーンは長過ぎでイライラしてくるから「ディックを読んでみよう」と最初にこれを手にした人は不幸かも。
では何がディック初心者にオススメかと考えると、やはり『火星のタイムスリップ』だろうか。というわけで、次はそれを再読してみようか。