山崎幹夫の各種センサー

8mmfilmの情報を提供&映像制作ノートとして始まったが、8mmfilmの死去で路上観察ブログになり、現在はイベント告知のみ

『うろつきズム論ノート』制作メモその1


11月15日には上映しなくてはならない新作『うろつきズム論ノート』の制作記録を、完成まで毎日書いていこうと思う。
10月のはじめにラ・カメラのプログラム打ち合わせをしたときは「ごめん、新作できんので旧作で」とまず初めに言ったのだった。ところが、なんというか、山田さんと話しているうちに「じゃあ過去のビデオフッテージを使ってなんかひとつ路地ものでもつくっちゃうぞ」と宣言してしまったのだった。
お調子者すぎるぞ、自分……。
アテはなかった。
ずっと『赤バット娘』のつづきである『もうすぐ夜がやってくる』をつくる気でいて、ロケハンのツメを進めていたのだから。
ま、そちらができなかったことについては、また改めて書くことがあるかもしれないけれど、まずは『うろつきズム論ノート』だ。
いきなり過去の8ミリビデオフッテージを見返すのではなく、まずは自分の心がまえをつくるために、どこかの街をうろついてこようと思った。
そこで埼玉県飯能市に行ってみた。
そこで撮ってきた画像を貼っていきましょう。
見出し画像は路地。
ストロークは短いけれど「あ、こんなところにこんな路地が」と発見。
この「あ、こんなところに」という台詞は、自分にとってはつげ義春の漫画につながっていく。どの作品だったか忘れたけれど「うろつきスト列伝」には、まずつげ義春がある。



やはり錆びたもの、廃屋かその寸前の家屋、汚れ、煤け、退色、放棄された物件、古い自動販売機、手書き文字などに「ぐっ」ときてしまう自分がいる。
いったい自分のなかの何がこれらのものに呼応しているのか?
あるいはまたその反対物件ともいえるような、

こういうものにも反応していたりする。(このテの物件については『眠る永遠主義』で採集しましたっけ)
しかし「なぜ?」と突き詰めてみても、おもしろいものは出てこないような予感もする。
とかなんとか言いながら、飯能市をうろつきながらナレーションになりそうなフレーズを2つぐらい思いついてメモしておいたのだった。
明日ももうひとつ、街うろつきをしてみようと思う。