山崎幹夫の各種センサー

8mmfilmの情報を提供&映像制作ノートとして始まったが、8mmfilmの死去で路上観察ブログになり、現在はイベント告知のみ

空知エースの魅力/ブリュードッグのIPA is Dead


「空知」とは北海道の一地方名で、山田勇男さんの出身地である長沼町なんかも空知地方です。ソラチと読んで、もちろん語源はアイヌ語で「ソーラップチ」だそうで、ソーは滝、ラップチはくだるの意味。
で、空知エースとはサッポロビールが開発したホップの一品種のこと。いまは使っていなくて、日本でも栽培されてないらしい。
ホップという植物はビールの苦み、香りの決めてになるもの。
このたび、スコットランド醸造所、ブリュードッグが、それぞれ異なる品種のホップを使用したIPA(インディア・ペール・エール)を発売した。苦みの度合いとアルコール度数は4種とも同じに揃えてある。つまりは「ホップの違いを楽しみやがれ」ということなんでしょう。
どれどれ。
左の「ブラムリングクロス」はイギリスのホップ。期待したほどの重層した味わいはなく、香りも控えめ。しかし「曇り空の心地よさ」みたいなどっしりした味わいがある。なるほど、重層的な味わいってのは、性格の異なるホップをまぜることで生まれるのか。
右となりの「ネルソンソービン」はニュージーランドのホップ。おお、これは柑橘系な香りが立ちます。だから苦みもグレープフルーツの苦みをぐんと強くしたように感じる。
一番右の「シトラ」はアメリカのホップ。あ、これこれ、華やかな香りと風味。アメリカの醸造所のIPAに共通する風味だ。
その左の赤いラベルが今回興味津々の「空知エース」。どんなもんじゃろ。あれ? 香りも風味もそんなにしないぞ。IPAらしくない。かなりがっかりしたのだけれど、そのあと不思議なことが起こった。後味がほかの3種とはちがう。苦みでもなく、うまみともズレたような風味がかなり長めに舌に残るのだ。ほお、これはこれで特徴あります。

ちなみにお値段は330ml瓶で500円。
通常のビールのような温度でなく、少し高めの温度で飲むのがコツ。めやすとしては摂氏10℃ぐらいかな。