山崎幹夫の各種センサー

8mmfilmの情報を提供&映像制作ノートとして始まったが、8mmfilmの死去で路上観察ブログになり、現在はイベント告知のみ

石井秀人その1/石井秀人は詩人である


石井秀人の詩集がほしい。
いま、私の思いつきでそう書いたわけではなく、石井秀人は詩をいくつか書いていて、それを同人誌に発表したことがあり、自分で自費出版で詩集を発刊しようという気がある。
ほんのちょいとだけ引用してみよう。

遠い彼方でゆれる小さな一日があった。
窓の外を見ている。火が燃えている。雪が降って来る。
白い陽が射して来る。洗濯物を干している。

どうスか?
けっこう正攻法でしょ。
で、石井秀人の映像作品でも、このような詩的なフレーズが石井秀人じしんのナレーションで挿入されたり、あるいは家族に語らせて挿入されたりしているのね。
言葉ってのは意外に古びるのが早いものだけれど、これまで何度も石井秀人の作品を上映してきて、驚異的におもうのは、石井秀人作品の「言葉」は何年経てもかわらぬ強度を保っていることだ。
とりあえず、こういうことが言えると思う。
石井秀人は、ひとつの詩を紡ぎ出すような態度で映像作品をつくり出している。