小岩の廃フェアレディ
もう走らない車が放置されている。これは廃墟や廃屋とおなじようにソソるものがある。
似たようなものに「廃自販機」ってのがある、そのうちカテゴリに登場するだろう(と思いつつ、今、はじめてこのgooブログではカテゴリを19個しか登録できないと知る。増えすぎたら統廃合しないといけないな)。
小岩の、なんてことない住宅地をゆっくり歩いていて、この廃棄フェアレディに出会った。
車ってのはまぎれもなく機械でありながら、思い入れをされやすいものなのだろう。もう動かなくなったけれど、非情に廃棄することもできない。そこで、置いてあるのだろう。
やがて朽ちていく。しかしそこに置いておくと決めた、持ち主の記憶を喚起する役目のみで、そこにあるのだろう。通りすがりにそんな「投棄車両」を見つけ、持ち主の思いとは遠くにあるいま、ここの自分の呆然たるたたずまいを噛み締める。
この状況においては、その「噛み締め」から妙な味がしみ出す。