山崎幹夫の各種センサー

8mmfilmの情報を提供&映像制作ノートとして始まったが、8mmfilmの死去で路上観察ブログになり、現在はイベント告知のみ

阿部瞳子『未明のカンガルー』@国立キノキュッヘ

東北芸工大&武蔵野美術大学の上映会を見るためにキノキュッヘ@国立にいくと、なんと8ミリ映写機のセッティングをしている。ひとりだけだが、8ミリフィルム上映の作品があるのだ。
それは阿部瞳子さんの『未明のカンガルー』という作品。彼女はもう卒業しているが、この上映会のために、卒業後も8ミリでの作品をつくっているとのこと。
ところで、上映後の打ち上げで、いいかげん酔っぱらっているのに「はい、山崎くん」と加藤到さんに振られた。そこでとっさに、私はヒール的な発言をしなくてはならないと思ったのだ。その場にいたのは、作品の作者とその仲間、あとは加藤到さんや黒坂圭太さんなどの先生だけ。アニメーション80の倉重さんがいたけれど、聞くとゲスト講師をしたとのこと。東北芸工大にも武蔵野美術大にも関係がなく、ただ加藤さんの持ってきた山形の純米吟醸酒にツられてやってきた私なので、この私がガツンと言わずして誰が言う、という気持ちになってしまった。そこで、
「本日上映した作家、だれひとりとして作家として一本立ちはできませんね」
と言ってしまった。
ひゃー、大胆な。そしてゴーマンな。
しかし、正直なところ、そう思ったのは事実だ。突出した何かを感じなかった。大学の卒業制作にありがちな、そこそこにはまとまったけれど、個性がガツンとくることはない作品。あるいは、まだ稚拙なもの。もっと言うと、要素が整理できていないで、焦点がボケてしまっているものが多かったように思う。ま、ありがちな傾向ではあるけれど。
ガツンと言うことで、なにくそ、と出てくればいいとの思い。
まだまだ未熟だけれど、8ミリにこだわり、その質感を表現することができるスキルを獲得した阿部さんが、今回のなかではいちばんよかった。一人勝ち認定いたしましょう。