山崎幹夫の各種センサー

8mmfilmの情報を提供&映像制作ノートとして始まったが、8mmfilmの死去で路上観察ブログになり、現在はイベント告知のみ

指を負傷して正気づく


さすがシングル8はPETベース。もちろんスーパー8のように指でちぎれないから、はさみで切断するわけです。しかしがばっと掴んで切ろうとすると、はさみが負けてしまう。それでも何かに取り憑かれたように作業をするものだから、気づいたら指がすりむけていて、かなり痛い。あわてて消毒したりして。
何をそんなに自分は、ムキになってフィルムを細かく切断しようとしているのか。ふと冷静になって考えると、どよーんと落ち込む。ちょっとキ○ガイが入ってきています。これでもか、これでもか、と、汗水垂らしながら8ミリフィルムを切り刻む中年男ですよ。うへー、我ながらキモい。
だけど、それだけの行為と狂気を誘発するほどに、過去のフィルム映像素材ってのは、ゆるぎない重さのある存在感があるんでしょう。
振り向くな、振り向くな。壊せ、たたきつぶせ、切り刻め、過去の自分の記憶を!ってな気分に、完全にのみ込まれていたようです。
こういう気分がとめようもなく増殖していって、雪崩のように精神を覆いつくしてしまったときに、表現に手を染めてしまった人は自殺するのでしょうかねぇ。