山崎幹夫の各種センサー

8mmfilmの情報を提供&映像制作ノートとして始まったが、8mmfilmの死去で路上観察ブログになり、現在はイベント告知のみ

スクラップまつり波止場へ/浜トリは雨で上映中止


スクラップまつりとは辻直之、寺上匠、ペペ馬場キネマ劇場のメンバーによる、路上展示だ。今回は浜トリに合わせて(ぶつけて)開催された。私は前回の黄金町スタートの回があまりにすばらしかったので、今回はしっぽを振って初日に参加。
ほとんどの展示物は小さなものだ。それをガイドの印刷物を見ながら探すのが楽しい。ゲリラ(無許可)展示だから、撤去される危険性もある。今回もいくつか見つけられず、ひとつは確実になくなっていた。そういうはかなさみたいなものもいい。また、ブツを見かけてかがむと、そこらへんが小便臭かったりして、これは黄金町でもあったこと。こういうのもゲリラ戦的でいい。
街にまぎれるように展示されているブツを見つけ出しつつ歩く。そのうち、不思議な感覚がめばえてくる。街にあるものがどれもこれも美術作品に見えてくる。そうだ、どれも存在価値があると思えばある。愛でようと思えば愛でることができる。殺伐としたこの街をすこしでも飾ってみたい。そんな心根の優しい気持ちが見えてきて、ぐっとくる。こういうふうに街が見えれば、ペルーからやってきた男も、殺さなかったかもしれないとふと思う。殺そうと思うだけでとどまっていただろうに。
ゴールは船のなか。喫茶店も営業している。コーヒーを飲みながらメンバーの映像作品をみる。船だから会場全体が揺れている。そしてたびたび軋む。それががなんとも愉快だ。お、会場の隅で8ミリ映写機が回っている。近づいてみると私の映写機じゃないか。そうだ、ペペ馬場キネマ劇場に返却無期限で貸したのだった。居島知美さんのフィルムを片隅で映写し続けていたのだった。
浜トリの方は雨で上映中止。しかしまたいやな対応に直面しておおいに気分を害す。自分の作品だけでも次回からの上映は中止しようかな、と思う。
そんなことも含めて、とにかくスクラップまつりはよかった。5日までで終了してしまうので、時間のある人は参加してみてはいかがしょうか。地図はここにある。プリントして持ってないと何がなにやらわからないだろう。
http://www1.odn.ne.jp/scrap-town/