山崎幹夫の各種センサー

8mmfilmの情報を提供&映像制作ノートとして始まったが、8mmfilmの死去で路上観察ブログになり、現在はイベント告知のみ

『虚港』を思い出す6


「ロシア人の血が3/8」。
このモトネタがどこだったかは忘れてしまった。とにかく「チョット待ってクダさ~い」のおじさんが解説したように「おじいちゃんかおばあちゃんのどちらかひとり+ひいおばあちゃんかひいおじいちゃんのうちのひとり」がロシア人であることで可能な数字だ。しかし1/2とか1/4、1/8と比べると、とたんにウソくさくなるのは何故だろう。
これはそもそも「~人の血が100%」ということがフィクションであることからもたらされる。
「自分は日本人であるから100%日本人なのだ」というのは証明できない。そもそも日本人という帰属は意識上の問題であるし、それを血の純度の換算することなど不可能だからだ。日本人という集団が現実にここにうようよいて、そのすべての人の体内に血が通っている。これはノンフィクションとしての事実なのだが、ではどのくらいの程度日本人なのかという問いを立てたとたんにフィクションへと転化してしまう。