山崎幹夫の各種センサー

8mmfilmの情報を提供&映像制作ノートとして始まったが、8mmfilmの死去で路上観察ブログになり、現在はイベント告知のみ

映像制作ノート2005年

『極星』を思い出す2

『極星』の冒頭20分ぐらいは、神岡猟を主役として、シナリオなしに撮り始めた映画が行き詰まってしまうさまを描いている。「描いている」というと劇映画のストーリーみたいだけれど、じっさいにまとまることなくいつの間にか撮りすすめることができなくなっ…

『極星』を思い出す

スペースNEOでの『極星』『猫夜』『虚港』一挙上映まであと10日だ。当日前夜までこのブログでよもやま話を書くことにしようと思う。まずは『極星』から。 撮影していたのは1985年4月から1986年9月ぐらいまで。初公開はひょんなことからユーロスペースになっ…

浜松のシネマヴァリエテの例

札幌や京都のように大学生が多くいる地方都市は、映像のみならず共同作業的な表現行為をこころざす人間にとっては仲間が見つけやすい場所だと言える。 浜松はその逆なのだ。大学は浜松医科大ぐらいで、それも町から離れている。 添付写真は私の作品を浜松で…

地方都市の有利な点(仲間の集めかた2)

むかし話の続き。 札幌は当時は140万都市だったと思う。このくらいの地方都市だと、人と人の交流がやりやすいという利点がある。 あらゆる表現ジャンルのなかで、映画はもっとも他人のフンドシで勝負してしまう、してしまうことができる、もしくはうまく才能…

恐怖映像ファンタスマゴリア

大盛況でした。狭くはないロフトプラスワンが満席だった。しかし観客のウケはどうだったんでしょうかねー。アヴァンギャルドな恐怖映像としてとらえてもらうよりは、むしろムラケンのトークで笑いがとれていたところから考えると『ほんとにあった呪いのビデ…

新作『予感』の追加撮影

まずはタイトルを撮る。庭で直射日光の当るところにプリントした紙を固定し、三脚にZC1000を乗せ、距離1.5mをメジャーで測って位置を決め、ズームでフレームを決めて撮る。いやその前にスポットメーター(反射式露光計)で計測して、絞りを決める。先日購入…

新作タイトルは『予感』

このブログで以前、『世界が漏れていく場所(Omitted Zone from the World)』にしようかと書いた。それが頭の中で反芻され、まずは文字にしてプリントしてみることにした。やや縮め、英語タイトルも辞書を見て吟味しなおした。 『世界が漏れる場所(World is o…

どうやって仲間を集めるか

私の単独著作の3つめの本『映画を楽しくつくる本』(ワイズ出版/1000円)は「ビンボーだけど映画をつくってしまうための55のステップとノウハウ」ってなかんじの本だけれど、その最初の項目が「どうやって仲間を集めるか」だ。 自分の場合をここで書いてみ…

美学校映画祭(半分上映終了しているが)

今日で半分の日程が終了しているが、美学校映画祭2005のチラシがてもとにある。ここも誰かが選別するわけではない、アンデパンダン(無審査)上映会だ。条件は映画美学校に在籍しているか、したことがあるということだけかな。よくある卒展とは異なって、過…

湊谷夢吉『レジェンドvol.1』刊行

ついに刊行されました。紙質がよくてずっしりと重たい。値段も税抜き2500円と重たい。 このなかで「無用の天地」という漫画の主人公の名が「山崎幹男」。左翼として追われ日本を脱出したが、どういうわけか満州で戦意高揚映画を撮っているという屈折した設定…

コンペ=選別主義?それとも出会い系?

ちょいと前の「転落グセ」のところで書いた「ビルから飛び降り自殺する役」の映画は『ラディカルダンス』というタイトルで、渡辺剛さんという若い人が監督。撮影後、音沙汰がなかったのだが、昨日メールが来た。メールは出していたとのこと。それで、仙台シ…

編集に極意はない

昨日の記述はどうも急ぎ書きしていてわかりにくかった。 ひとことにすれば「編集に極意はない」ということだ。私は8ミリで映像を撮り、編集して作品をつくってきたので、こと8ミリに関する限りはサクサクとつなげることができる。フィルムを手にして、物理…

ロフトプラスワンversionの編集をする

例のフィルムの編集をおこなう。 9月10日のオールナイト枠で、新宿ロフトプラスワンにて映写するヴァーションだ。コンセプトは「ブルーフィルムを収集するなかで入手したものだが、どうもブルーフィルムではなく、得体のしれない行為をおこなう男女が映って…

さらに無軌道な撮影とうろつき

埼玉県北部、加須から行田、熊谷、花園、そして小川町とうろついて2カットだけ撮る。何か決まったものを求めているわけではなく、ただ車を走らせていて「!」と感じるものに近づき、撮っただけ。 昨日の「転落」というテーマを引きずっていて、自分が画面に…

いかん、転落がクセになってる?

いい場所をみつけました。添付写真のような場所。遠くに三重四重の山並み。その下が小さめの地方都市的町並み。手前が柵なしで芝生。こういう条件がそろう場所はなかなかありません。 で、どうしようと昼日中、この場所でぼんやりと考え「そうだ、転落(のフ…

デジャヴでもジャメヴでもなく

埼玉県の都幾川村というところから小川町に抜ける峠道を走っていた。峠を越えて空がひらけ、のんびりとした田舎道を走行していると、急にうっとりとした気分におそわれた。 とりあえず走行しながらデジカメでパチリを一枚撮る。 これまでの人生で何度もこう…

『バオバブのけじめ』完成試写会

イマジカにて完成試写会。自分が出演しているものだから、まったくもって冷静には見られない。所作のひとつひとつが気になってしまう。これは各パートのスタッフもおなじだろう。ランニングタイムは35分になった。 試写のあと五反田のチェーン居酒屋で打ち上…

赤の部屋のようなラブホ

いくつかのサイトでラブホの部屋写真を見ることができる。しかしどれもこれも類型的な部屋ばかり。私が求めているのは、たとえば添付写真の『ロビンソンの庭』のなかに唐突に出現した「赤の部屋」みたいなラブホだ(手前に座っている男は町田町蔵)。 ラブホ…

奥田商事現像についての追記と脱線

どうでもいいことではあるが、仕上がって来たフィルムのリールを見て「!」と思った。 これはかつてスーパ-8を現像に出した時に仕上がるとついてきたリールじゃないの。なつかしー。 あと、リーダーはついてない。ホント、現像のみだ。私はもしかしたらリ…

湊谷夢吉2度目の再刊

湊谷夢吉さんは山田勇男さんと銀河画報社をやっていた人で、初期の山田映画には、かならず共同演出として名が入っている。個人でつくる映画は別だが、集団でつくる映画ってのはかならず共同作業になり、監督はただその作品のスポークスマンでしかないケース…

「真夏のキノキュッヘ」で思ったこと

たとえば今回、寺嶋真里さんが参加していたのだが「イメフォフェスで大賞をとった作家だけ集める」とかどうだろう。狭い世界なので、大賞作家の大半と面識がある。新作のない人にもなんとか新作をつくらせてずらりそろえたら壮観かも。誤解してもらいたくは…

上映会「真夏のキノキュッヘ」

国立にある居酒屋キノキュッヘ(木乃久兵衛)での恒例のイベント。個人映像をたんまりと見て、そのあとは作家を交えて飲み会に突入というスタイル。参加作家には「当日会場に来ること」という条件があったはずだが、けっこう欠席者がいたなぁ。黒川芳朱、桜…

今日はホームムービーデイ

上野と根津の間、東京芸大の裏にある市田邸という明治に建てられた家が会場。 これが10人ぐらいだったらちょうどいいのだけれど、50人ぐらい詰めかけてしまってぎっしりすし詰め状態。ほとんどは地元の人のようだ。『僕の新婚旅行』の内村茂太氏も参加。映写…

VISION200Tが仕上がった

ネガ8mmの現像が上がってきた。先週末に出したから会社としての受け付けが月曜日。こちらには昨日、不在の時に佐川急便が来ていたので、ま、中3日みておけばいいだろう。しかし1本2000円の現像料のほか、着払い宅配便料金が950円。現像料には消費税がつく…

Fuji Goddessだぁ

たまに海外からメールが来る。ほとんどが8mmについての問い合わせで「シングル8がいつまで製造されるかの情報はないか」とか「ZC1000の中古価格はいくら?」というものなので返事は出さない。英語面倒くさいので。 しかし添付画像のようなものがきて「使っ…

B&H2103XL+フジインターバルタイマ

先日のVISION200Tを使った撮影で、猛暑でボーっとして、キヤノン512を落としてしまった。調べてみると故障している。残念。キヤノン518と500円で買ったチノンカメラは大学に置いたままだし、あと動くのはエルモ8S600のみ、しかしコマ撮りはできない。そこで…

露光計のこと

露光計をつかうことが必須ではない。人を作品によって動揺させるのはあくまでセンス。8ミリはそのフットワークを生かすことも重要な利点なので、露光計できちんと計測しなくてもいい。 とは言え、8ミリに慣れてきて好みの発色を追究したくなったりとか、最…

コダックVISION200Tでオブジェを撮る

炎天下、しつこく撮影してきました。カメラはキヤノン512。それで8ミリのネガフィルムであるVISION200Tでオブジェのまわりをコマ撮り撮影しました。じつはラブホでの撮影でもサブカメラ状態で回していたので、今日はその余尺を消化するという目的でもありま…

回転ベッドでどうする

添付写真は前にも引用した写真集から。ホテル・ザ・リッチ403号。休憩2時間3950円と安いが大阪だ。都島区東野田町4-12-6だそうで。 回転ベッドは20年ぐらい前に施行された風営法で鏡張りとともに新規の設置を禁止されてしまったとのこと。それ以前にメンテ…

人形作家、伽井丹彌のパフォーマンス

帯広に住む人形制作作家の伽井丹彌(かい・あけみ)さんからチラシとDVDが送られてきた。今月7日に北海道立近代美術館でパフォーマンスの公演をするとのこと。見にいきたいけれど観光シーズンど真ん中の北海道へいくのはあまりにもつらすぎる。彼女は人形作…